アパートにて<2>
2007 09/10(Mon) 22:47 |
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私の母に言われて、やっとヒロシは出かけた。
市役所は徒歩10分ほどなのに、
1時間以上もかかって彼は帰って来た。
ヒロシはいつもそうだ。
時間にルーズで私をいつもイライラさせていた。
ヒロシは白紙の離婚届を私に差し出した。
自分の欄を記入してから渡すのが常識だろうと
思ったけれど、私は一日も早く離婚したかったから、
何も言わず自分の欄を記入した。
手が震えてなかなか自分の名前が書けなかった。
一日も早く離婚したかった。
だけど、自分にバツが付くのが許せなかった。
矛盾しているかもしれないが、
真面目に生きてきた私にとって
離婚は許されるものでは無かった。
どんな事があっても、一度結婚したら
一生添い遂げるのがフツウだと思っていたから。
ヒロシは悲しそうに私の事を見ていた。
離婚届を書き終えた私はとても晴れやかな笑顔をしていた。
これで私を縛っていたモノは何もなくなる。
今まで私はヒロシのために生きていた。
なのに、私は彼のせいで傷付いた。
だから、これからは自分のために生きようと思った。
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